2019-03-13
Column
ソネット・メディア・ネットワークス株式会社(以下、SMN)は、ソニーグループのマーケティング・テクノロジー会社として、確かな技術力と豊かな発想力で、最先端の広告配信サービスを提供している。主力事業であるDSP(Demand Side Platform)は、20TB相当のビッグデータ高速処理技術と自社開発の人工知能エンジンを基盤に成長を続けており、マーケティング領域での新規事業も展開している。
2000年設立、2015年東京証券取引所マザーズ上場。
今回はそんな事業が急成長、急拡大を迎えているSMNの2018年度新卒1年目の社員に焦点を当て、インタビューを敢行しました。今後の飛躍の一端を担う次世代メンバーが、いかにしてSMNに入社し、現在どのような想いで日々活動しているのかなどを赤裸々に本音で語ってもらいました。今後の期待の若手メンバーの“素顔”が今回明らかになります。
第十二弾はイギリスで生まれ育ち、就職を機に来日したジョーンズ・シャーロットにインタビューを敢行しました。彼女はなぜ母国を離れてまで日本で、そしてSMNで働いているのか。その真相に今回は迫っていきたいと思います。
ジョーンズ・シャーロット
東日本統括部 オペレーション課
幼いころに見た日本のアニメをきっかけに、日本の文化や風土に幅広く興味を持つようになる。
大学時代には日本学部に所属し、大学3年生の時に実際に日本を訪れ、さらに日本が好きに。 現在は業界の専門用語に苦戦しながらも、周囲に温かく支えられながら奮闘中。
(取材:株式会社AMBAI水野)
― さて、さっそくですが、シャーロットさんの学生時代について教えてください
私はイギリス出身で、大学もイギリスの大学に進学しておりました。日本学部という学部で日本語の勉強をしておりました。
― イギリスにもそういう学部があるのですね!もともと日本がお好きだったのですか?
そうですね。きっかけは日本のアニメでした。日本のアニメはイギリスでも放送されていて、その中でも、幼いころに見たセーラームーンというアニメの優れたストーリー性や鮮明に表現されたキャラクターの個性などが魅力的で、観ていて自然と惹きつけられるものがあったのでとても好きでした。私の場合は、単純にアニメを観て魅力的だと感じるだけではなく、どんな文化や環境の国なんだろう?といったもっと広い意味で日本という国がとても気になるようになっていきましたね。
― アニメを通じて日本に興味を持たれたのですね。日本を知るために具体的に何かしたことなどはありますか?
幼いころから気になってはいたのですが、本格的に日本の事を調べ始めたのはアニメだけではなく、日本のロックバンドに興味を持ち始めた中学生くらいの時でした。ロックミュージックはもともと父が車の中で常にかけていたこともあって自然と好きになっていたのと、日本を知るきっかけとなったアニメが何故かミックスして日本のロックバンドにも興味を持つようになっていました。
アニメやロックバンドを通じて日本への興味の範囲が広がって、最終的には15歳の頃から独学で日本のことを調べるようになっていました。勉強をし始めたときは自分でテキストを取り寄せ、そこからほぼ毎日日本語に触れるようにしていました。それだけではなく、地元の日本語を喋れる方をインターネットで探して会って、会話の勉強もして日本語を書いたり、聴いたり、話せたり、読めたりできるようになっていきました。そもそも私のイギリスの地元は日本人がいるような環境ではなかったのですが、インターネットで探したら、偶然にも日本人の方が家の近所にいたんですよ!この出会いがなかったら日本語を今のように使って、ビジネスに生かしていけるなんて考えられませんね。彼女にはとても感謝しています。
― 日本語を学ぶために、インターネットを活用して先生を探すなんてすごいですね!その経験があったから、世界中の企業が選択肢の中にはあったかと思いますが、日本で働きたいと思うようになったんですか?
色々ありましたが、日本について調べ始めて一番初めに想像したのは、日本とイギリスは島国で、比較的内陸の国よりは侵略される危険性も低く、国民性としては穏やかな部分は共通してあるのではないかということです。自分が生まれ育ったイギリスと国民性が似ているのであれば、人間関係の面でも違和感なく、今までイギリスで暮らしていた感覚のままでいられるのできっと住みやすいだろうなと思いました。そのように住みやすそうなイメージを持っていたので、いつか日本に住んでみたいなという気持ちも同時にそのころから芽生えていたのかもしれません。
加えて、単純に欧米圏で働くのはなんだか違うなって…。普段使っている言葉や文化がそれほど大きく違わない環境に身を置くことは、自分にとって新たなチャレンジにならないなと思ったんですよね。せっかく日本語を勉強しているからこそチャレンジしたかったですし、実際に長い期間働きながら暮らしてみることで、学生のころとは違う何かわかることもあるのではないかと思いました。両親にはかなり心配されましたが、「チャーリー(シャーロットさんの愛称)がやりたいことなら応援するよ」と最後は背中を押してくれました。
― すてきな親御さんですね。その後、実際に日本をはじめて訪れたのははいつ頃なんですか?
初めて日本を訪れたのは17歳の時。その後21歳までに毎年日本を訪れ、2013年の大学3年生のときは日本に留学もしました。イギリスの大学の日本学部で学び、日本の事をより深く勉強していたころです。その学部のカリキュラムの一環で、日本へ留学する制度があったので、すぐに親に相談して日本へ留学することを決めました。
留学生として日本で長く生活をしてみると、穏やかで優しい雰囲気が心地よくて、楽しい留学期間を過ごすことができました。
― 留学を経て、日本への興味がより一層深まったのですね。実際に日本で働きたいという気持ちはこの頃からですか?
幼いころからずっと日本の事が好きでしたし、実際に訪れ、実際に生活をする中で人の温かさに触れることでより興味が深まっていったので、住んでみたいという想いは強かったと思います。もちろん、仕事をしていくと、楽しいことだけではなく、苦しいことや悔しいこともたくさんあると思いますが、人のもつ温かさに支えられながらなら乗り越えていけるような気がしたので、日本で働いて生活がしたいと思うようになっていったと思います。
― そんなシャーロットさんはどのような就職活動をしていたのですか?
私たちの生活にとって、インターネットという存在は欠かせないものだと感じています。日本語を勉強しはじめたときから、自分でWEBページを作るようになったこともあって、インターネットを活用した企業に勤めたいと就職活動をはじめる前から漠然と思っていました。あとは、広告はクリエイティブな領域なので、純粋に興味がありました。
そこで大学4年生の時に卒業の準備などがあったので日本からイギリスへ帰国しました。イギリスでは一般的に、卒業してから就職活動をするのですが、せっかく学んだ日本語を活かして日本で働きたい気持ちがあったので、日本の就職活動の時期に合わせて私も活動をはじめたんです。ロンドンキャリアフォーラムという就職活動イベントがあり、そこに日本の企業も複数参加していたので私も参加しました。SMNとの出会いもそのイベントでしたね。
― その就職活動イベントで様々な企業との出会いがあったと思いますが、SMNとの出会いは他の会社と比べてどうでしたか?
そのイベントを通じて様々な企業の説明会を受けましたが、働くことの厳しさやその厳しさの中には必ず感動があるということ、そしてなぜこの事業をやっているのかという仕事に対する意義などを真っすぐに伝えてくれたのがSMNだったので、私の中では他の会社よりも印象が良かったですね。また、大勢学生がいる中、学生1人1人に対して自分たちの会社の事を親身に伝えているSMNの社員の姿を見た時に、もっと色んな話をこの人たちから聞いてみたいと思うようになり、選考に進みました。
― SMNの選考はどのように進んでいったのですか?
まず人事部の方との面接からスタートし、そのあとは色んな部署の責任者の方ともお話しする機会があり、面接と面談併せて7~8回ほど実施していただきました。色んな社員の方とお話しさせていただき、それぞれの社員の方がなぜSMNへ入社し、現在どのような想いで働いているのか、またどんな仲間がSMNにはいるのかなどを熱く語ってくれたり、自分のことに関することを社員の方から優しく質問してくれたりしたので、私がイベントで感じていた人の温かさというものを改めて感じることが出来ました。あと社長とも面談をしたのですが、社長の人としての温かさを感じられた貴重な時間となりましたね。
― 社長とはどのようなお話をしたのですか?
社長からは私の出身地であるイギリスに関することや私の趣味や家族のことなどを質問してくれ、私自身の事を知ろうとしてくれている雰囲気があって、とても嬉しかったですね。社長がどんどんフレンドリーに質問をしてくれるものですから、私も自然に心を開いていて、私から社長へ当時話題に上がっていた欧州圏でのGDPRや個人データの扱いに関するニュースについて、どんな見解を社長が持たれているのかと質問をしたりもしました。私からの質問に対しても優しく丁寧に時間を使って説明をしてくれ、社長との面談でも人の温かさを感じ、もともと自分が思い描いていた日本人の温かさに支えられながら成長していける環境があると確信し、最終的には入社を決めました。
― 実際に入社してみてどうですか?SMNに対する印象に変化はありましたか?
SMNには、海外で過ごした経験のある方が多くいるので、仕事中や休憩の時などに「困っていることない?」や「元気?」など優しくフランクに話しかけてくれるので、異国の地ではありながらもアットホームな環境で仕事が出来ている実感はあります。
― そこから現在はどのようなお仕事をしているのですか?
現在はまだ研修期間中なので、SMNの事業のことを全般的に勉強しているところですね。業界の専門用語なども出てくるので意味を覚えるのに必死という状況ですが、周りの社員の方が優しく何度も時間を作ってくれるので日々成長出来ている実感はありますね。ただ、この状況にずっと甘えているわけにはいかないので、もっと自分から積極的にコミュニケーションをとり、この研修期間中でSMNの事業の事をしっかりと自分のものにして、会社の戦力として活躍できるようになりたいと思っています。
― そんなシャーロットさんがSMNで今後やってみたいことなどありますか?
まだ具体的ではないですが、英語と日本語が出来るという強みを生かして会社の戦力となりたいという想いはあります。まだまだ先の話かもしれませんが、例えばSMNが今後海外に向けたサービスを何かリリースする際に、海外の取引先などとのコミュニケーションの窓口になるなど、自分をここまで温かく迎え入れてくれたSMNに少しでも貢献するために、自分にしかない強みを生かした挑戦はしていきたいですね。心優しいSMNの人に恩返しをするためにも、自分の強みというものをどんどん増やして会社に貢献していきたいという想いは強いです。
― シャーロットさんの人との出会いを大事にする人柄がにじみ出ていますね。今後シャーロットさんと同じように日本で働きたいと思っている海外の方もいらっしゃると思います。そのような方々に向けてぜひメッセージをいただけますか?
人によって感じ方やとらえ方は様々だと思いますが、私自身は実際に日本でビジネスウーマンとしての日々を過ごす中で、つらいことや悲しいこと、大変なことがないわけではありませんでした。むしろ、わからないことだらけかも(笑)。
でも、SMNはバックグラウンドによってそれぞれの人の扱いや接し方がが変わるようなことはない、フラットな環境です。私自身のことも「個人」として見てくれていて、価値観も理解してくれようとしてくれる場面が日々あって、ほんとにちょっとしたことで居心地の良さみたいなものが感じられる瞬間があります。これは多様な価値観を自然と受け入れる土壌があるからだと思います。そんな環境だから、私自身も周りに気を遣うことなく、チャレンジしていけているし、今後はもっと大きなチャレンジをしていきたいと自然と思えるようになりました。
これから日本で働きたいと思う人たちには、せっかくここまで来たんだから、悔いがないような日々を送ってほしいなと思いますし、そのための努力やチャレンジをし続けていっていただきたいです。私自身もそうしていきたいなと思っています。そして、いつか同じような思いでつながった方々たちと、SMNの良いところを共有しあいたいですね。
取材を終えて。 社外インタビュアー水野より
日本への愛が止まらないシャーロットさん。インタビューの中でもまだ行きたいところがたくさんあるというお話を伺かったりし、こんなにも自分たちの国の事を好きになってくれていることに、日本人としてとても嬉しく思いました。ただ、いくら日本が好きとは言え、異国の地で右も左もわからない状態。その中で日々たくましく奮闘している彼女に人としての強さも感じたインタビューでした。今後の彼女の活躍に目が離せません。
経営企画管理部 組織開発課 採用担当者