SMNの事業は、最先端技術を活用した広告配信サービスをはじめとする「マーケティングテクノロジー」です。

ソニーの研究所で培った高い技術力をベースに、広告主側に対してはデータ収集・分析、広告運用、コンテンツマーケティングを、メディア側に対してはコンテンツ調達・流通、収益化支援等のソリューションを提供し、マーケティングに関するさまざまな課題解決を実現しています。

DSP「Logicad」、マーケティングAIプラットフォーム「VALIS-Cockpit」をはじめ、テレビ視聴データ活用広告配信サービス「Connected TV Data Bridge（TVBridge）」などのサービスを展開しており、ビッグデータ高速処理と人工知能のテクノロジーを連携しこれからも進化を続けていきます。

DSPとは「Demand Side Platform」の略称で、広告枠の売買をリアルタイムに行い、広告投資効果の最大化を支援する広告主のためのサービスです。

SMNでは、オークション形式でリアルタイムに広告買い付けを行うDSP「Logicad」を通じて、ウェブサイトに訪れたユーザの特徴や特性を瞬時に判断し、個々に最も適した広告を割り出して配信しています。

「Logicad」は、大規模な配信ログ、オーディエンスデータを高速かつ安定的に処理することが可能なシステムインフラを備え、“技術の力”と“人の力”が支えあうハイブリッドDSPです。人と技術の力を最大限に発揮できる状態を実現することにより、どのような環境の変化においても広告主の広告効果の最大化を支援できる広告配信プラットフォームを目指します。

大量の広告配信を個別に最適な形で実現するためには、AIは欠かせない技術です。AIを活用することで人の役割は変化し、細かな作業から試作の提案や実行など最適な広告配信に向けたコンサルティングに集中できるようになります。ただ、いくらAIの技術が発展したとしても「人」の力によるコンサルティングなしに広告主の課題を紐解くこともできません。

そこでAIと人の相乗効果を発揮するのが、SMNが提供する「VALIS-Cockpit」です。「VALIS-Cockpit」は自社開発AI「VALIS-Engine」の高度な分析・可視化技術と、人の直感による戦略的判断を融合させたマーケティングプラットフォームで、さまざまなユーザーの行動や特性の分析をサポートしています。人が価値判断を行い、AIに最適な役割を与えることで、マーケティングの可能性はこれからさらに広がっていくと確信しています。

SMNのマーケティングテクノロジー事業を支えているのが「アドテクノロジー」です。

アドテクノロジーとは、インターネット広告における技術全般を指します。アドテクノロジーを活用することで、私たちが日常で目にしているバナー広告やリスティング広告などの配信や、分析を行うことできます。

SMNでは、独自開発の人工知能「VALIS-Engine」を搭載したDSP「Logicad」や、ビッグデータ解析・可視化技術を駆使してマーケティングツール「VALIS-Cockpit」など、高い技術力によるさまざまなマーケティングソリューションの開発・提供を通じ、広告主とメディア、双方の広告収益最大化に貢献しています。

Connected TV Data Bridge（TVBridge）は、国内最大級のテレビ視聴データ※1を活用することでターゲット選定、広告配信、効果計測・分析、リプランニングまでをワンストップで実現するマーケティングソリューションです。

メディアの多様化に伴い、生活者のメディア接触行動も複雑化しています。そのため、テレビとデジタルメディアを統合したプロモーションを実施することが難しい、TVCMのリーチ補完で利用しているデジタルメディア広告の効果が不明瞭といった課題が広告主には存在します。その解決策としてTVBridgeが今注目を集めています。

インターネットに接続された約500万台のテレビからCM視聴・番組視聴を軸としたテレビ視聴データを集約し、実際にテレビを視聴したユーザーへデジタル広告の配信。また、テレビ視聴データとデジタルメディア接触データを統合し、横断的な施策のプランニングから効果検証までを可能にしています。

※1　ユーザーから広告用途への利用が許諾されているテレビ放送（全国の地上波、BS、CS）の視聴データです。なお、個人を特定する情報は含まれていません。

SMNの強みは、技術の積み上げではなく「発想力と技術力による課題解決」です。

経営理念においても「発想力と技術力で、社会にダイナミズムをもたらすユニークな事業会社になる」というビジョンを掲げ、技術の力と、新しいことを考え事業を創り出す発想力によって、世の中に存在する多くの社会課題を解決し、愉快なる未来を創ることをミッションとしています。

どんなに優れた技術も、発想力と実行力が伴わなければ、社会にインパクトを与えるものとはなりません。発想力と技術力、そしてチャレンジできる環境をあわせ持ち、世の中に価値を提供する事業を複数創出していく。それがSMNのめざす「人」に軸を置いた未来像です。

SMNグループは音声や画像をはじめとする認識テクノロジーにも強みがあります。たとえば、リアルタイムCM自動認識システムを活用することで、テレビCMを出稿する広告主は自社のCMが放映されると同時に、地域・性別などでセグメントされた視聴者に向けてテレビCMの内容を補完する広告をほぼリアルタイムで配信することが可能となります。これにより、テレビCMとインターネット広告配信によるクロスメディアでの相乗効果が期待できます。

要素技術の積み上げではなく、目や耳などの五感から得た情報を人間の脳がいかに処理し、そして感じているか？を原点とした認識テクノロジーによる課題解決もまた、SMNのマーケティングテクノロジーのひとつです。

グループシナジーとは、グループ企業やその事業同士の協働によって得られる相乗効果です。

SMN自体も、広告業界出身者たちの経験やアイデアと、ソニー出身のエンジニア達が開発した技術を掛け合わせることで生まれた企業で、その相乗効果によって最先端の広告技術を持つマーケティングテクノロジーカンパニーへと成長することができました。そこからSMNは、ソニーグループとして培った技術を駆使して、DSP「Logicad」や、マーケティングAIプラットフォーム「VALIS-Cockpit」など、多くのプロダクト開発を通じてマーケティングに関する課題解決を実現しています。

さらに現在では、様々な子会社の設立およびM&Aを経て、これまで培った技術力に加えて、SMNグループ企業の強みを組み合わせながら新たなシナジーを生み出し、認識テクノロジーやメディア支援事業をはじめとする新規周辺領域への展開や、ソリューション型ビジネスへの転換に積極的に取り組んでいます。

SMNでは、若手社員たちが積極的にチャレンジする社内のカルチャーの形成に取り組んでおり、主体的に手を挙げる人には大きなプロジェクトを担えるチャンスがあります。それは、デジタルネイティブの世代が持つ若い感性がインターネット業界や広告業界では必要とされているからです。たとえば、新入社員に自社のPR動画制作を任せたところ、内外から高い評価をいただきました。ほかにも、VALIS-Cockpitは若手エンジニアが中心となって開発した新たなシステムで実際に商品化されるなど、若いメンバーによる取り組みが次々と形になっています。

ソニー・スピリットの一文に「開拓者ソニーは、限りなく人を生かし、人を信じ、その能力をたえず開拓して前進していく」とあるように、私たちSMNもその意思を継承し、社員の積極的なチャレンジによって会社を活性化していきたいと考えています。

オーナーシップとは、個人が自ら取り組むべき職務やミッションに対して主体性を持って取り組む姿勢やマインドのことです。このオーナーシップというキーワードをSMNではキャリア形成において大切にしています。

折に触れて「この会社でのキャリアプランを教えてください」という質問を耳にします。しかし、変化が激しい現代社会の中でキャリアは会社や上司、ましてや人事部門が用意するものではありません。個人が自分自身で描き、実現していくものだと私たちは考えています。

SMNはそれぞれの人がオーナーシップをもってキャリアを築いていけるよう、チャレンジし、成長できる場を提供します。そして多様な個性やスキル・能力を一人ひとりが発揮し続けてほしいと願っています。